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第3回「本、書店、図書館にまつわるエピソード大賞」受賞者・エピソードのご紹介

昨年度に引き続き、本、書店、図書館にまつわる"ちょっといい話"を募集したところ、90編の応募をいただきました。審査の結果、大賞1編、優秀賞2編、本部門賞1編、書店部門賞1編、図書館部門賞1編、小中学生部門1編を決定しましたので、お知らせいたします。受賞者には、表彰状と副賞(図書カード)を授与します。

第3回「本、書店、図書館にまつわるエピソード大賞」について

大賞「名作への切符」

西井 千織 さん

 本にまつわるエピソードで、一番に浮かぶのは小学4年生のころ。母は私に「小公子」「鉄仮面」の文庫本をプレゼントしてくれたのです。
 しかし二冊とも、小さい字で読みにくかったし、むずかしそうだったし、分厚かったので、当時の私は、すぐ読む気になれませんでした。
 それから月日がたち、小学6年生になったある日、ふと本棚の「小公子」を手に取り、ページをめくってみると、漢字すべてに読み仮名が手書きでふってありました。全ページです。「鉄仮面」も同様に、母の字で読み仮名が。
 私が読まないことに気づいて、漢字の読み方がわからないのだろうか、と思ったのでしょうか。いつのまに...。
 「読み仮名ふっといたから、読みなさい」と言わないところが母らしい。いつか、私が読みたいと思ったとき、気持ちよく読めるように。たぶん、そう。
 うれしくて、立て続けに二冊とも読破しました。
 母は愛情表現の下手な人でした。でも不器用ながら母なりに私を愛してくれていたんだと感じることのできた、亡き母との思い出です。

優秀賞「おはなし会でのすてきな出会い」

川上 奈津美 さん 

「もう始まるから絵本しまって!」
 私はあせりながら2歳の息子に言った。数年前、図書館で開催された「おはなし会」に参加した日のこと。
息子は、あるお気に入りの絵本を持って歩き回り、なかなかしまおうとしない。困っている私に、おはなし会メンバーの方が「いいんですよ。無理に座らせようとしなくても。僕、あの絵本がお気に入りなんですね。」と笑顔で話しかけて下さった。そして会の終盤、おはなし会メンバーの方が私に「息子さんが持っている絵本、私の夫が書いた本なんです。うちに帰ったら夫に伝えます。」と嬉しそうに教えて下さった。そのあまりの偶然の出来事にとても驚いた。
 息子が持っていたのは月刊絵本「すすめろめんでんしゃ」。最初は図書館で借りて、私自身も気に入り、書店で買った。静かで優しい色合いとリズミカルな電車の音が好きで、この方の他の作品も買っている。だから、この日の偶然の出会いは、本が大好きな私達親子の忘れられない思い出となった。

優秀賞「本でつながる」

田村 綾梨 さん 

 私は本を読むのが大好きです。特に「ズッコケ三人組」シリーズは、小さい頃から大好きで、私のお気に入りの本です。そして、成長と共に図書館にあるズッコケ三人組シリーズの作者、那須正幹先生の本を幅広く読むようになりました。
 昨年、夏休みに書いた作文コンクールで、私は「那須正幹賞」をいただくことが出来ました。あこがれの那須先生と直接お会いし、先生の本が大好きなこと、学校にもズッコケ三人組シリーズがあり、人気なことなどを話すことが出来ました。その時、私はズッコケ三人組を全巻読んでいて本当に良かったと心の底から思いました。
 本を通して出会えた那須先生。本は人と人をつなげてくれます。
 私は、あこがれの人と会うことが出来て、夢のようなことが現実となる体験が出来ました。これからも、たくさんの本を読み、楽しい日々を過ごしていきたいです。

本部門賞「手紙」

小谷 みのり さん 

 私の本好きは、幼稚園で絵本を読んでいたときにはすでに始まっていたのかもしれません。小学校に上がり、図書室に自由に出入りできるようになったあとは、蔵書を読破する勢いで借りては読み、借りては読みを繰り返していました。
 そんな当時の私の密かな楽しみは、園長先生宛に、最近読んで面白かった本について手紙を送ることでした。園長先生は本についてとても豊かな人で、いつも絵本みたいにきれいな葉書に、"こんな本もおもしろいよ"と達筆で返事をくださるのでした。先生が紹介してくださる本はいつも、児童文学の名作です。「たのしい川べ」「ガンバの冒険」「王への手紙」「第九軍団のワシ」...。ちょっと頑張って読み始めてみると、一気にその世界にとりこまれ、新たな本の面白さを発見するのでした。
 小学校、中学校を卒業し、高校2年生となった今も、年に一度年賀状で最近の読書状況を報告するのをとても楽しみにしています。これからも、手紙を通して本の世界を広げていけたらなあと思います。

書店部門賞「私にとっての書店」

三森 裕紀 さん 

 週に一度、平日に休みがある私は、決まって書店に行きます。そして、まずランキングにある様々な本を読みます。その時間は、子育てや仕事の責任から離れ、自分の成長だけに使えるとても貴重な時間です。本を読んでいると、ワクワクやドキドキを越えた、新しい血や細胞が作られていくような躍動感を感じます。
 子どもが生まれてから自分のことは二の次で、毎日をこなしていく日々でした。子どもの成長は嬉しいけれど、たまに虚しさや焦りを感じていました。
 そんなとき、書店へ行くすばらしさを知ったのです。書店は、新しい情報やはっとさせられる考え、今自分に足りないことが本となり沢山並べられています。そこに行くと、スーッと息を胸いっぱい吸い込みたくなり、限られた短い時間に自分を満たしていくように本を読みます。そうして家に帰ったとき、潤った自分は、優しいお母さんになれます。私にとって書店は、自分を成長させてくれ、自信を取り戻させてくれる大事な場所です。

図書館部門賞「一次情報にたどり着く旅」

武安 恵子 さん

 図書館を公立の「貸本屋」だと思っている人は多い。私自身数年前までは、本を借りる以外の利用方法を経験したことがなかった。が、思い切ってリファレンスをお願いしてみると、独りで悩むよりも解決が早いことがわかった。
 印象深いリファレンスは、ある人物が書いたとされている実話の出典を探していた時のこと。著書を読んでもそれらしき箇所がないのでリファレンスで関連図書を挙げてもらった。読み進めると、その人物の講演録の中にあるようだった。講演の外国語題名を突き止め、さらに日本語訳の文献がないかリファレンスしてもらうと、国立国会図書館アーカイブスにあるかもしれないとのこと。図書館のパソコンで一ページずつめくっていくと、遂に目的の「エルヴィン・フォン・ベルツ講演録抄訳」にたどり着いた。
 情報がすぐに拡散するネット社会において、一次情報は大切である。一次情報を探すリファレンスの旅は、記録の集積の価値を体現する図書館の力を見事に示してくれた。

小中学生部門賞「私の日常」

小山 華凛 さん 

 私は今、中学校で図書委員をやっています。理由は、図書館にはたくさんの人が来るからです。元々は本が好きなので委員になったのですが、今では「みんなと話したい」という気持ちの方が強いです。私は人と接するのがあまり得意ではありません。ましてや他学年となるともっと接することができませんでした。しかし、委員をやっていると色々な学年の子が話しかけてくれるようになりました。
 何気ない日常の会話、自分の学年の会話など、さまざまな会話をしますがやはり本の話が一番多いです。「オススメの本ありますか?」、「これおもしろいですよ!」私は今、あたりまえとなっているこの日常がとても好きです。たくさんの人と話すようになり、自分から話しかけることも増えました。
 本は人と人をつなげます。図書館はその機会の場を作ってくれます。そして、本は自分のことも変えてくれます。私はこの大切な日常をこれからも本と共に楽しんでいきたいです。

受賞作一覧(PDF:163KB)