中村 明/著 -- 青土社 -- 2024.6 -- 910.26

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
鳥取県立 一般 910.2/ナカム/一般 122012901 一般 利用可

資料詳細

タイトル 記憶に残る日本語
書名ヨミ キオク ニ ノコル ニホンゴ
副書名 文豪一二四人の名言・名文
著者名 中村 明 /著  
著者ヨミ ナカムラ,アキラ  
出版者 青土社  
出版年 2024.6
ページ数等 372p
大きさ 19cm
一般件名 文学者-日本-歴史-明治以後  
ISBN 4-7917-7646-1
ISBN13桁 978-4-7917-7646-7
定価 2800円
問合わせ番号(書誌番号) 1120611271
NDC8版 910.26
NDC9版 910.26
NDC10版 910.26
内容紹介 この世で出逢い印象に残る著書を振り返り、著者の年齢順に配した1冊。夏目漱石や樋口一葉から始まり、大江健三郎、川上弘美、小川洋子、三浦しをんなど近代文学作家まで取り上げ、日本語表現の極意を紹介する。
著者紹介 1935年、山形県生れ。早稲田大学第一文学部国文専修を卒業。早稲田大学大学院日本文学専攻修士課程を修了。早稲田大学の教授となり、日本語研究教育センター所長、大学院文学研究科専攻主任等を経て、現在は名誉教授。著書・編著書に『比喩表現の理論と分類』(秀英出版)などがある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 

内容一覧

タイトル 著者名 ページ
心の底を叩いて見るとどこか悲しい音がする
千七、八百年前に同時に型を脱し、同時に窯を出て、同じ墓壁に
宵闇に浮かぶ白い浴衣も、おぼつかない白粉の匂いも
桐の花の色もちらつかせ、カステラの手ざわりも匂わせたい
首だけが、ひとりでに高く登って行く様な気持ち
うれしさ、聡ずかしさのやり場はこれ以外になかった
秋の雨自らも、遠くへ行く寂しい旅人のように
老年の凍りつくようななさけなく
桜の樹の下には屍体が埋まっている
風鈴の音がその日いちにちの終りをセンチメンタルに結ぶ
五彩の花々は絶間なく空を染め、絶間なく空に吸込まれた
薄鈍びて空に群立つ雲の層が増して
浅草の路地の朝は、味噌汁のかおりで明けた
永劫であろうとするような光の顫動が音響をすら放って
夕日が波紋のような最後の光を放っている中へ五つの影が
貝がらを耳に当てると海の音が聞えるの
街燈に照らされた雨が、物思いにふける主人公の姿を映す
胸の中にほんの少し不逞な気分が入りこんできた
お前の舌/お前の眼/お前の昼寝姿が/今はっきりと
思いつめた目をした中年男が冷たく光る鋭利な刃物を
やがてだれもいなくなった庭だけが残った
彼女自身の心みたいに暗い森の奥で
マッシュされたじゃがいもに長靴の底の模様が残る
まさに辞書の鬼で、鞄は「どす黒い情念の塊」