(別添) 計画改訂についていただいた意見と事務局の考え方 いただいたご意見のうち、計画改定に関わる意見のみを抜粋、要約したもの。 通し番号、団体、分野・キーワード、意見の概要、回答の順に読み上げる。 事務局からの補足:音訳・点訳の便宜上、通し番号を付けて、いただいたご意見を団体ごとにまとめているため、番号や順番が協議会の配布資料とは異なっています。 番号1 団体 鳥取県老人クラブ連合会 分野・キーワード 広報・普及啓発、高齢者 意見の概要 読書バリアフリー推進に係る普及・啓発活動として、対象となる高齢者が集まる各種団体へ出向き、対面でPRしていくのがよい。 回答 高齢者への広報について、現行計画に引き続き、改定後も関係課・関係団体と連携しながら行う。 番号2 団体 鳥取県自閉症協会 分野・キーワード 広報・普及啓発、ユニバーサルサービス 意見の概要 読書バリアフリー推進に係る普及・啓発活動の推進について、第2期の計画ではどこで扱われるのか。法律の対象者はどこにいるのかわからない。今は一般の書籍で楽しめる人もやがて大きな字の本が必要になることを考えると、図書館の取組みをいかに一般県民に伝えるのかが課題ではないか。 回答 普及・啓発活動については、盛り込む方向で検討中。より対象者に届きやすい方法を事務局で考えていきたい。 番号3 団体 鳥取県自閉症協会 分野・キーワード 普及・啓発、ユニバーサルサービス 意見の概要 障害の有無にかかわらず、だれもが書籍に親しめる環境が整う、県民に垣根のないサービスが提供されることを願う。 回答 障害の有無に関わらず読書を楽しめる環境づくりは大切な視点であり、ハード・ソフト両面でのユニバーサルなサービスの提供へ向けて、県内図書館と協力して取り組みたい。 番号4 団体 音訳・点訳ボランティアグループ 桑の実会 分野・キーワード 広報・普及啓発 意見の概要 改訂案はこれまでの会議の内容等を反映されている。どれも息の長い内容なので、数値目標などにとらわれずに前に進んでいきたい。 回答 回答無し 番号5 団体 音訳・点訳ボランティアグループ 桑の実会 分野・キーワード ニーズに合わせたサービスの提供 意見の概要 不自由を抱えている人の発信以上に、健常な人が気づいて動けるようどんどん働きかけることや、自分のこととして思えるような場を作っていくことも大切。 回答 ボランティアの増加についても検討すべき課題として考えており、ライトハウス点字図書館や障がい福祉課としっかり相談しながら取り組んでいきたい。 番号6 団体 音訳・点訳ボランティアグループ 桑の実会 分野・キーワード ニーズに合わせたサービスの提供 意見の概要 「ニーズに合わせたサービスの提供」はとても範囲が広く、寄り添う気持ちを介護者とともに行っていくなど、本当に少しずつやっていくことだと思っている。 回答 御意見のとおり、一人一人に合ったサービスの提供へ向けて、どういったサービスや提供方法が可能か、関係先から都度ご意見を伺いながら着実に進めていきたい。 番号7 団体 音訳・点訳ボランティアグループ 桑の実会 分野・キーワード 広報・普及啓発、資料製作・資料の充実 意見の概要 子どもや若い人に視覚障がいのことや点訳・音訳について知ってもらう活動を通じて、その家族や他の人にも知ってもらえるのではないか。たとえば以下のような取組はどうか。 ・小中学校の授業に当事者の方やボランティアと出向き、視覚障がい者の読書やアクセシブルな図書作成の方法についてなどを知ってもらう。 ・中高生の長期休みなどに、点訳・音訳を1つ仕上げてもらう。 回答 図書館その他関係先でどういったことができるか検討し、若い世代へ向けた読書バリアフリーの普及啓発に努めていきたい。 番号8 団体 鳥取市福祉部障がい福祉課 分野・キーワード 全般 意見の概要 全体的に必要な事項は網羅されていると思うので、新たに盛り込むことが必要と思われる項目や具体的な取組はない。 回答 回答なし 番号9 団体 鳥取市福祉部障がい福祉課 分野・キーワード 県内市町村への普及 意見の概要 県立図書館は全国でも先進的な取組をしているので、各市町村の行政職員、福祉関係者のみならず、福祉関係事業者にも情報や取組を展開することで、県全体として読書環境のバリアフリー化が進んでいくことを期待する。 回答(図書館) 昨年度、読書バリアフリーに関する図書館の講座を図書館関係者以外にも幅広く案内する等、少しずつではあるが情報や取組の展開を実施しているところであり、引き続き取り組んでいく。 回答(障がい福祉課) 各市町村の行政職員、福祉関係者だけでなく、福祉関係事業者への情報周知についても進めていきたい。 番号10 団体 鳥取県見えにくい人を考える会・鳥取県網膜色素変性症当事者の会 分野・キーワード 広報、高齢者、学校 意見の概要 読書バリアフリー法の対象になる方々へ情報が届くようになってきている。今後は発達障がい、肢体不自由児・者、高齢者に対してどのように対応するのかという具体策を決めてから進めればよい。その際に、キーパーソンは誰なのか、その恩恵を受ける人との間に誰が関わるのかを明確にするか否かにより結果には大きな差が現れると思う。  対象者によって、キーパーソンは誰なのか、その下の情報が流れるルートはどのようになっていて、どう当事者へ伝わるのかを明確にする必要がある。とりわけ、高齢者と、教育委員会から各学校と教師へ情報が伝わり、理解されることが重要。 回答 他県の事例等を情報収集しながら、どこへ伝えたらより効果的に当事者に伝わるか検討を進めている。(医療機関や保健所等当事者の方と接触が多いところなどを検討している。) 番号11 団体 鳥取県見えにくい人を考える会・鳥取県網膜色素変性症当事者の会 分野・キーワード 広報、高齢者、学校 意見の概要 現在までのアクセシブルな図書の利用状況を加味して、今後の推進策のデータとして利用する。 回答 アクセシブルな図書の利用状況については現行の計画指標にも盛り込まれており、達成状況について分析・考察し、改訂後の具体的な取組へつなげたいと考えている。 番号12 団体鳥取県ライトハウス点字図書館 分野・キーワード 計画指標、点訳・音訳奉仕員(ボランティア)の総数 意見の概要 現在の指標の数値は、鳥取県ライトハウスが把握しているボランティアグループに問い合わせたボランティアの人数に、毎年鳥取県ライトハウス点字図書館の点訳・朗読(音訳)ボランティア養成講習会を修了し地域のボランティアグループに入る新規ボランティアを足して報告している。ボランティアグループも高齢化に伴い、休会、退会しておられる方もあり、実際のボランティア活動者の人数と計画指標の報告数が伴っていない。再度各ボランティアグループに現在の実際の活動人数を問い合わせようと考えている。第2期計画では、純粋に新規にボランティア活動を始める方の数値ということに変更した方がよいのではないか。 回答 データが収集可能であるか気を付けながら、より実態に即し計画の進捗状況を測れるものとなるよう、ライトハウス点字図書館を中心に検討していきたい。 ※補足:音訳・点訳ボランティアの数は障がい福祉課では把握しておらず、ライトハウスが把握している。 番号13 団体 倉吉市立図書館 分野・キーワード 県内市町村への普及、計画策定の支援 意見の概要 計画策定を行うことにより、アクセシブルな書籍等の充実のために国庫補助等の財政支援(※事務局注 「地域生活支援促進事業」の「ニ 地域における読書バリアフリー体制強化事業」)が受けられるため、市町村立図書館の読書バリアフリー計画策定への支援(または働きかけ)がいただけるとありがたい。 回答 計画策定の支援については、各市町村の状況に応じた助言等を行っていく。 番号14 団体 議長 分野・キーワード アクセシブルな資料の収集・充実 意見の概要 「資料の充実」の最初に「資料製作」や「製作人材」がくるのではなく、「アクセシブルな資料の収集・充実」が来るべき。大活字本・LLブック、音声デイジーなどの収集(購入・ダウンロード等)から入るべきではないか。その意味では、第1の柱 アクセシブルな書籍等の量的拡充・質の向上 【つくる・ふやす・あつめる[コンテンツ]】という言い方も、【あつめる・つくる・ふやす】ではないか。特に、県立図書館は「つくる」がなされていないので、この順は難しいと考える。 回答 本計画は県立図書館だけの計画ではなく、県全体の計画であることを御理解いただきたい。御意見については趣旨を踏まえ検討する。 番号15 団体 議長 分野・キーワード アクセシブルな資料の収集・充実 意見の概要 資料の収集にあたる取組(ク)「アクセシブルな書籍の出版情報の収集・共有」を前にもってくる。さらに、取組(ク)の言い方では不十分。出版情報の収集だけではなく、実際の図書館の規模に合わせた資料の収集が必要。県立、市立、町村立、学校図書館に合わせた資料の収集方針などが必要。 回答 アクセシブルな資料の充実については計画改定の重要なポイントととらえている。現時点の構成図では盛り込めていない部分もあるので、御意見の趣旨を踏まえて検討を進めたい。 番号16 団体 議長 分野・キーワード アクセシブルな書籍等の製作 意見の概要 資料製作館を点字図書館のみと考えているのがおかしい。取組(ア)「点訳・音訳ボランティアに関する広報や養成講習会の実施」、取組(イ)「点訳・音訳ボランティアのスキルアップ研修の実施や指導・助言等、活動のサポート」でいう「点訳・音訳ボランティアに関する」という表現は、「点訳・音訳などの資料製作を行うボランティア等に関する」と直してほしい。資料製作館を点字図書館のみを想定しているのでこのようになっていると思うが、資料は点訳と音訳だけではない。布絵本・マルチメディアデイジー・テキストデイジー・テキストデータなどの資料を製作する館も出てくるかもしれない。公共図書館が製作する場合は、ボランティアではなく図書館協力者になる可能性がある。 回答 御意見として承り、鳥取県の実情に合わせて考えていきたい。 番号17 分野・キーワード 広報・普及啓発 意見の概要 市町村教育委員会だけでなく、福祉施設、障がい者団体等への周知や「りんごの棚」などによる広く市民への周知も必要ではないか。 回答 当事者・当事者団体や県民一般へ向けた普及啓発に取り組む。 番号18 団体 議長 分野・キーワード 用語、用語解説 意見の概要 「サピエ」という書き方と「サピエ図書館」という書き方があるので、標記を統一してほしい。国立国会図書館の方は「みなサーチ」でよいのではないか。どこかの章の末尾に、「サピエ図書館」「みなサーチ」の簡単な用語解説をつけるとよい。 回答 文言を統一し、計画がわかりやすいものとなるよう検討したい。用語解説については、末尾に掲載の予定。(1期計画の末尾にも用語解説を掲載している。) 番号19 団体 議長 分野・キーワード 用語 意見の概要 「普通学校」という表現は違和感がある。「市町村立の小中学校」「地域の学校」などを検討してほしい。 回答 「特別支援学校」との対比で用いる適切な用語を検討中。わかりやすく誤解を生じない表現を使用したい。 番号20 団体 議長 分野・キーワード 機器操作の習得支援 意見の概要 個々人に合わせた機器操作の習得支援が重要だが、それはどこが行うのか。図書館が来館利用者に行うためには、「職員が機器を知り、その操作を学び、利用者に教える」ということが必要になる。 回答(図書館) 図書館の来館利用者への支援は図書館職員が行うことを想定。そのために、機器操作支援へ向けた職員研修が必要であり、改定後の計画へ盛り込む方向で検討している。 番号21 団体 議長 分野・キーワード 機器操作の習得支援 意見の概要 自宅に出向いての個別支援を誰が行うのか。ICTサポートセンターなどがあるのか、また自宅支援までやっているのか。文中の「視覚障がい者支援センター」がそれに該当するのか。それがない場合は、残念ながら、パソコンボランティアなどのボランティアに頼むことになるのかもしれない。 回答(障がい福祉課) 令和4年度から鳥取県障がい者ICT相談窓口を設置し、ICTに係る相談対応、ICT端末の貸出、研修会等を実施。パソコンボランティアの養成、登録、派遣も行い、自宅へ赴いての個別支援を実施。また、視覚障がい者相談支援センターでも、ICT習得の相談に乗っている。 番号22 団体 議長 分野・キーワード 機器操作の習得支援 意見の概要 「個別支援に向けた体制の整備、調査研究」でもよいので、何かそれを意味するものを入れてもらえないか。 回答 第3の柱小目標3−2−1取組(ニ)「視覚障がい者支援センター等関係機関と連携した図書館サービスの利用支援」において、「視覚障がい者支援センター等関係機関と連携した図書館サービスの利用支援の体制整備」というような体制整備が図られていることが伝わる表現に改めることを検討したい。 番号23 団体 議長 分野・キーワード 障がいの種類・程度に応じた配慮 意見の概要 障がいの種類別に書かれているが、その構成には十分注意する必要がある。「その他の読書に困難のある人」はどこに入るのか。もしくは「その他の読書に困難のある人」という項目を追加するのか。 回答 区分や対象については今後の検討事項であり、御意見を踏まえて検討を進めたい。 番号24 団体 議長 分野・キーワード 障がいの種類・程度に応じた配慮 意見の概要 資料については障がいを特定することはできない。たとえば大活字本は、視覚障がい・高齢者のほかに、ディスレクシアなどにも有効であるし、録音図書であれば、すべての障がい者に有効ともいえる。また、外国人でうまく日本語の読み書きができない人には、LLブックが有効。(ただし、在日外国人まで計画の対象と考えるかは微妙) 回答 区分や対象については今後の検討事項であり、御意見を踏まえて検討を進めたい。 番号25 団体 議長 分野・キーワード アクセシブルな書籍等の制作 意見の概要 資料の制作を点字図書館だけに任せてよいかどうかは検討する必要がある。計画案の中にも、取組(オ)「県立図書館職員のアクセシブルな書籍政策に架する研修」の項目があったが、具体的にどんなことを考えておられるのか。 回答 図書館が製作者へ向けた調査支援を行う上でも製作に関する概要を把握しておくことは必要と考えている。現在鳥取県立図書館では資料製作を行っていないことから、まずは製作に関する基本的な内容についての研修を想定している。 番号26 団体 議長 分野・キーワード 電子書籍のアクセシビリティ 意見の概要 Epub(イーパブ)だからといってすべてアクセシブルとは言えない。「アクセシブルなEpub(イーパブ)等アクセシビリティに留意した電子書籍の収集・提供」にしてはどうか。 回答 いただいたご意見を踏まえて、表現を調整したい。 番号27 団体 議長 分野・キーワード 広報、書きぶり 意見の概要 図書館は資料・情報を提供することが最も重要な仕事であり、また読書バリアフリー法でもこの資料情報を提供することが最も重要な部分だが、小目標2−1−2「アクセシブルな書籍、読書支援機器の提供」とあるだけで、書き方があまりにあっさりしている。また、書籍の提供と機器の提供が並列になっているのもおかしい。 回答 アクセシブルな図書の充実は、読書の困難な方へ向けた図書館サービスの要であり、中目標2−1「県立図書館の体制整備・サービスの充実」においても大変重要だと考えている。いただいた御意見を参考に内容を精査し、内容を充実させていく。 番号28 団体 議長 分野・キーワード 広報 意見の概要 【とどける・つなげる・ひろめる】にも疑問がある。ほとんどの当事者は、資料の存在を知らないし、郵送などのサービスも知らない。これをどうするのか。「とどける」の前に「しらせる」があり、知ってもらったら、次はどんな資料があるかを案内することが重要。 回答 御意見の趣旨を踏まえ、調整したい。