読書バリアフリーフォーラム後半 【パネルディスカッション開始 01:43:07〜】 それでは、これよりパネルディスカッションを始めます。 パネリストを務めていただきますのは、公益社団法人 鳥取県視覚障害者福祉協会 情報 誌「声の友」編集委員、大道進一(だいどうしんいち)様。 困り感を抱える子を支援する親の会「らっきょうの花」代表、齊藤里依(さいとうりえ) 様。 音訳ボランティアグループ「ありんこ」代表、廣谷静枝(ひろたにしずえ)様。 社会福祉法人 鳥取県ライトハウス点字図書館 情報支援員、遠藤崇仁(えんどうたかひ と)様。 鳥取県立図書館情報相談課 情報担当係長、福市信(ふくいちまこと)の5名です。 なお、質問の提出が、休憩時間内に間に合わなかった方などがおありでしたら、お近くの スタッフにお知らせください。 すべてに対応できないかもしれませんが、時間の許す限りお受けしたいと思います。 パネルディスカッションの進行につきましては、コーディネーターとして、先ほどご講演 いただきました、宇野和博(うのかず ひろ)先生にお願いいたします。 宇野先生には、引き続き中継でお願いします。 それでは、宇野先生よろしくお願いいたします。 はい。 では引き続きよろしくお願いいたします。 ではただいまから、およそ80分間、今ご紹介のありました5名のパネリストの方と議論を 深めていきたいと思います。 この80分間の進め方ですが、まず最初にパネリストの方からお1人10分から15分、自己 紹介を兼ねて、それぞれの立場からお話をしていただきます。 福市様は、先ほどお話がありましたので、残る4名の方からそれぞれお話をいただきたい と思います。 その後、会場の皆様からいただいたご質問に答える形で、パネルディスカッション、議 論を深めていきたいと思います。 そして、一番最後に、それぞれの5名のパネリストの方から、まとめの一言を短い時間で はありますが、いただきたいというふうに考えています。 ではどうぞよろしくお願いいたします。 では、早速ですけれども、最初に、視覚障がい者の当事者の立場から、お話をいただき たいと思います。 大道さん、ではよろしくお願いいたします。 【大道氏発表 01:46:09】 ご紹介ありがとうございます。 改めまして、私、鳥取県境港市芝町在住の大道と申します。 私は35年間、鳥取県済生会境港総合病院で、理学療法士として勤務しておりましたが、 定年退職後、滋賀県の民間病院で働いておりましたが、65歳のときに緑内障が悪化いた しまして、失明に至りました。 したがいまして、失明歴15年、そして点字使用歴15年ということになります。 私の、失明前の読書生活ですけども、私は、右眼の視力が0.06、左が0ということで、 弱視の状態でありました。 したがいまして、図書館に通って、図書を借りて読みあさると、そういうような環境で はありませんでした。 しかしながら、毎日配達されてくる新聞の社会面や政治、コラム、読者の広場、などに ついては、できるだけ目を通すようにしておりました。 私は、医療従事者であると同時に、看護学校の講師も兼任しておりましたので、よく病 院の図書館に出向きまして、医療系のジャーナルや、看護雑誌、それから学会誌などに はよく目を通すようにしまして、講義の準備とか、或いは、学会発表の原稿作成などに も、目を通していたように思います。 どちらかといいますと、私、あまり図書館とは縁のない存在ではあったのではないかと いうふうに思います。 失明後ですけども、失明してから、どうして情報を得ようかなと考えたときに、やはり 点字の読み書きによって、情報を得るのが最適ではないかというふうなことを考えまし て、当時は、悲壮な思いで、点字の読み書きを、学習をいたしました。 はじめ書く方は、短音から単語、短い文章。 そして、友人との手紙のやりとりがあって、書く方は急速に進歩していったように思い ます。 ところが読む方につきましては、これは大変なことでありまして、その打たれている点 の形が、どんな音であるかという事を理解するのにはかなり時間がかかったように思い ます。 私は、皮膚感覚を通じて、触覚から、点字の形を読み取るわけですけども、一番触覚機 能が鋭く反応するのは、お風呂あがり、または、目覚めたときでありまして、この時を 逃さまいと、必死で点字に、読みふけっていたように思います。 いっぽう、読む方ですけども、この点字に私が特に馴染んだのは、やはりロマン小説じ ゃなかったかと思います。 このロマン小説を読むことによって、点字にひきつけられ、また、点字に馴染んだよう に思います。 僕の点字の読み書きに合わせて、県ライトハウスの支援を受けまして、音声パソコンの 手順操作を、メールの送受信から、新聞ニュースの写真、そして、文字入力ということ で、その日に起きたことを3行の日記にまとめるという、パソコン3行日記をつけるよう になりまして、これは今なお継続をしているところであります。 このパソコン日記をつけることによって、キー操作になじむこともできますし、またパ ソコンに、どうしてもやらなければならないという、そういうことにもなりまして、パ ソコン操作を進歩させてくれたのではないかというふうに、感謝をしているところで す。 失明して私の一番楽しみであったのは、朗読ボランティアによって録音されたカセット テープを聞くということが、唯一の、楽しみであったように思います。 私は戦前生まれでありますので、戦前、戦中、戦後のドキュメントや体験談、或いは小 説、こういったものに関心を寄せて、聞き入っていたように思います。 この、点字の読み書きがある程度できるようになったときに、先輩の方から、「点字毎 日」を購読してはどうかというアドバイスを受けまして、ちょうど2年ぐらい経過した 頃から、点字毎日を購読し、現在に至っております。 この「点字毎日」っていうのは、普通の点字の1.2倍の大きさ、すなわち、Lサイズ点 字と言ってますけども、このLサイズで点訳されておりますので、私にとっては大変な じみやすい、また親しみやすい、また興味深い冊子になって、現在に至っているところ であります。 この60ページにまとめられた冊子の中には、視覚障がい者の関係ニュースや、話題、コ ラム、短歌、川柳、俳句、そういった文芸欄、そして一般社会ニュースやスポーツニュ ース、さらにはラジオ・テレビ番組などの案内等々が満載されておりまして、私にとり ましては、この点字毎日は、ラジオやテレビ、或いはパソコンからのニュースの情報に 加えて、大きな情報元の一つになっているところであります。 で、点字を読むだけでなくて私は、いち愛読者として、点字毎日の中には、読者の広場 というのがありまして、そこへ原稿を寄稿して、そして読者の中での、交流も深めてい ただいておるというところであります。 私は先ほど、カセットテープによる音声図書の楽しみ方を知りましたけども、さらにデ イジー図書を専用機械を通して聞くことによって、さらにその図書のおもしろさ楽しさ を倍増させることができました。 それは、その専用機械を使って、自分の興味のあるところに、ページを移動したり、或 いは注目すべきところに、ファイルを合わせてジャンプアップすることによって、その 図書を、楽しくさらに興味深く、楽しませてくれております。 この機械を使いますと、おやすみタイマーをかけておけば、布団に、就寝しながら、図 書を聞くことができるということで、私にとりましては、非常に楽しい、また1日のう ちで、至福のひと時を過ごしているようにも、思っております。 私は、失明してから、QOLが低下しておりましたので、これを何とか元に戻したい、 或いは元に近づけたいという思いがありまして、京都ライトハウス鳥居療に1年間、入 所しました。 ここで、パソコンや点字の読み書きのスキルアップを図るとともに、掃除や洗濯、歩行 などといった、生活訓練を学びました。 この施設にはたくさんの趣味のサークル活動があります。 私はここの、社交ダンスサークルと、それからカラオケサークルのグループに参加させ ていただいておりまして、この活動は、こちらに帰りましてからも、継続してるところ でありまして、京都ライトハウスから学んだスキルアップを使って、私は、パソコンや それからリンクポケット、今持ってきておりますけど、このリンクポケットを使って、 自分の読みたい本を選択して、それをダウンロードして聞くという、そういうことを学 ぶことができました。 このことによって、今まで、図書館から、連絡を取りながら、デイジー図書や点字図書 を借りて、そして、期限内にそれを返すという、いわゆる制約された図書関係から、全 く自由な、自分の希望する図書を、自分の身近で自由な時間に自宅で、図書を楽しむと いうそういう喜びと楽しみを、実感することができて、大変感謝しているところであり ます。 倉吉に在住しているボランティアが「大道さん、いつでも、読みたい本があれば連絡し てください、私が点訳しますから」ということで、私はちょっと先ほども触れましたよ うに、満州や朝鮮からの引き上げの状況とか、或いはソ連で抑留されている抑留体験 記、或いは戦中戦後の混乱した世相や、小説、ドキュメント、体験談、こういったもの に関心を寄せて読ませていただいております。 私は、点字毎日もそうですし、この送ってくれた点訳の本もそうですけども、必ず初読 と再読を繰り返して、できるだけ丁寧に読むようにということで、習慣を付けていると ころであります。 最後になりましたけれども、私は手で触れて、図書を読むということを強調しました。 それは、手から脳に伝えられ、そして保存され記憶される能力が、音声でもって、耳か ら入って脳で保存され記録される能力よりも、はるかに大きいということを実感してき たから、これを強調したまででありますけれども、そうは言いましても、個々の状況に よって、置かれてる状況が違います。 点字の読めない人、点字になじみにくい人、そういった方々はやはり、カセットテープ で図書を楽しんでいただく。 或いはさらに進んで、デイジーで自分の注目するところへ、ページを移動したり、ファ イルを移動したり、ジャンプアップして、注目すべきところに合わせて楽しんでいただ くということが、いいんじゃないかというふうに思います。 読みづらい人、或いは読みにくい人、これは、サピエ図書館が非常に貴重な資産を持っ ております。 この貴重な資産を、地域の図書館や学校図書館、国会図書館などに提供していただい て、また、これらの図書館からサピエ図書館に、こうした情報を、提供していただい て、両者が連携を持って、この貴重な資産を共有していただきたいというふうに思って おります。 そしてそれをまた私たちに、流していただいたり、提供していただくことが、私たちに とっても大変ありがたいことではないかというふうに思います。 今回、制定されました読書バリアフリー法、これが、読みづらい人、或いは読みにくい 人にとって、デイジー図書やカセットテープによって、図書の素晴らしさ、図書の楽し さ、図書を読む喜び、そういうものに繋がり、この読書バリアフリー法が、社会に根づ き、地域に広がり、そしてこれが、全体として大きく場を広げていくことを期待しなが ら、このような機会を与えていただきましたことに、心から感謝を申し上げつつ、私の 発言を終わらせていただきます。 ご清聴ありがとうございました。 はい。大道様、ありがとうございました。 失明という大変な状況を乗り越えてですね、にもかかわらず、本や活字情報に対する渇 望と言いましょうか、強い思いがひしひしと伝わってきました。 ありがとうございました。 では続きまして、家族の立場からのお話を伺います。 困り感を抱える子を支援する親の会、「らっきょうの花」齊藤里依様です。 齊藤さま、じゃ、よろしくお願いします。 【齊藤氏発表 02:03:31】 では始めたいと思います。 私は、NPO法人 全国LD、学習障がいの略です、の親の会に所属しております「困 り感を抱える子を支援する親の会」の「らっきょうの花」の齊藤と申します。 よろしくお願いいたします。 私は今日は、発達障がい、特に読み書きに困難のある子の保護者の立場からお話させて いただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。 昨日ですね、昨日までだったんですけれども、これは国立国会図書館から、各障がいに ということで、私たち全国LD親の会にも、ご案内があったので、アンケート調査とい うことでアンケート協力をさせていただきました。 実は私、障がいの中に、両下肢も含まれていたので、アンケート対象に、腕の障がいも あるので、私もこっそり参加したりしたんですけれども、こういうアンケートが発達障 がいにも来るようになりました。 では発達障がいとは何か、これが一番わかりやすい表なので、見ていただきたいと思う んですけれども。 特に読書バリアフリー法では、LD、ディスレクシアという障がいが、特に読み書きに 障がいがあるということで、支援しないといけないという話になっているんですけれど も、これ覚えておいていただきたいんですけれども、いろいろ障がいが重複しているん ですね。 なので、発達障がいの方だとディスレクシアじゃなくても、コミュニケーションの障が いとかで本を読み間違えて、意味を読み間違えているとか、それから注意欠陥多動障が いで多動等で、そういう欠陥があって、本がちゃんと、しっかり読めないっていうよう なことがあったりとか、また後で説明することに繋がってくることがあります。 読み書きに困難があると言われている発達障がい、これ、エビデンスがあってっていう ことで、お医者さんたちが、これに関しては、読み書き障がいがあるんだといっておっ しゃっているのがディスレクシアと言われている、LDの中にある障がいです。 限局性学習症、いわゆる学習障がいの中で独自に限定した症状を示すタイプというふう に言われています。 ここはもう資料を読んでおいていただきたいんですけれども、ただ書きたかったのが、 もうきちっとした国立精神神経医療センターの、当時の先生で、この先生実は去年から 鳥取県療育園という鳥取県立療育園、中央病院の近くにあるんですけれども、そこの所 長さんを、されています。 そういうことでは鳥取県はディスレクシアについては、とても熱心にされているところ だと言えます。 ここから動画  動画の視聴はこちらへ → https://www.youtube.com/watch?v=U6vK2a9LLM4 ちょっとこれまた写真なんですけれども、発達障がいのお子さんにはこの写真のよう に、右上の活字がゆがんで見える。 右下、活字がぼんやり見える。 左上、活字がにじんで見える。 左下、活字が、裏向きになったように、鏡字になったように見える。 というようなことがあったりとか、文字が、指で追わないと、活字がヒューっと逃げて しまうっていう子もいます。 そういう子がやっぱり本を読むっていうのは、とても難しいんじゃないかなというふう に思います。 さっき、エビデンスがあって、読み書き障がいが言われてるのは、ディスレクシアだけ だというふうに言ったんですけれども、そうじゃないんじゃないかっていうのを私達は 調査して、厚労省に、厚労省事業として発表させていただきました。 それが、この厚労省事業の資料っていうことで、顕在化されにくい読み書き障がいの実 態っていう調査をしました。 結局、さっき一番最初にお話したんですけれども、発達障がいは重複しやすい障がいだ っていうことがあり、ADHDですねとか、アスペルガー障がいASD、自閉症ですね って言われても、それだけじゃなく、実はLDのディスレクシアのことも、もしかした ら重複しているんじゃないかっていうところがたくさんあるという結果を、私たちは、 アンケートと、それから聞き取りいうことで、有名な専門家の先生たちも検討に入って いただき、発表をさせていただきました。 読み書きできないからといって、本や図書館が嫌いなわけではないよっていうことをち ょっとお話したいと思います。 うちの息子の話なので、パッと見ていただいたらいいと思うんですけれども、うちの 子、図書館に入ったら、もう図書館の絵本コーナーにたどり着くまでに、本がいっぱい あるので、もうクルクルクルクル回って大パニックを起こしていったんですね。 本、図書館がこわい。 でも、家で私が選んだ絵本を読んでやるのは、大好きであったりとか、自分が好きな本 を、私が好きだろうなと思って選んできてやる本を読むのは大好きだったりしてまし た。 小4ぐらいのころからパソコンが使えるようになって、図書館には本を検索できると。 図書館ではパソコン使えるっていうのがわかって、なんかうれしくなったらしくって、 目標が一つ一つだとそのまままっすぐ行くので、そこで本を探して、本を借りるという ことができるようになりました。 養護学校高等部のときと、それからもう一つ、二十歳のときに専攻科というところに行 ったんですけれども、そこで2回、県立図書館のバックヤードを見学させていただきま した。 で、図書館がすごい大好きになりました。 で、鳥取大学に入るんですけれども、一年生の時に、図書館の委員に学部から推薦され て、大学図書館が豊かになるよう委員として活躍しました。 ということで、今もう、今大学院生なんですけれども、今も、大学図書館を有効に活用 し、県外の大学から、論文のコピーや、県立図書館の本を取り寄せたり、読書を楽しん でいるっていうような、発達障がいであっても、うちの子はディスグラフィヤと言っ て、字の書けない障がいなんですけれども、そういうことができるようになっていま す。 県立図書館と発達障がいということで、はーとふるサービス、実はうちの親の会、2年 に1回ぐらい図書館の方に来ていただいて、はーとふるサービスとは何ぞやっていうお 話を、うちの定例学習会でしていただいてるんですけれども、そこで私たちが考えた のは、赤ちゃんから小学校の間は、保護者や司書さんによる読み聞かせを、できたら、 いっぱいいる読み聞かせっていうよりも、なんか一対一で、してもらったりできないか な。 たくさんの子供さんがいるところではしんどいけれども、一対一だとできるんじゃない かなというふうに、思いました。 あと、幼児期小学生低学年期は、布絵本の利用を借りてさせていただけないかなと思い ます。 というのが、布絵本に、「あ」とか「い」とか「う」とか、縫ってあるんですね。 あれをなぞるって結構いい勉強になるんですよ。 なので、小学生低学年にも、その布絵本を貸していただければなというふうに思いまし た。 あと小学生以上は、大人になってもなんですけども、福市さんが言われた話に重なりま すけれども、こういったこと、この書いてあること、使わせていただいて、特にマルチ メディアデイジーは、いいかなというふうに思います。 あと中学生から大人にかけては、静かな部屋の提供をしていただけるとありがたいかな というふうに思いました。 で、県立図書館へお願いということで、100円均一に売っているカラークリアファイル で、できますっていう。 カラーユニバーサルデザインのこういうものを使っていただけるといいかなあというふ うに思っています。 本の上に、クリアファイルを乗せていただくと、ちょっと、その人にとって色が違うん ですけど合う色が、眩しくないっていうことがあります。 あと長いものさしをご提供くださいって本当はスリット、こういう感じです、先ほど言 ったのは。 ということで、あと他との連携を生かすっていうことで、ライトハウスのサピエ図書館 であったりとか、東京大学先端科学センターがアクセスリーディングっていうのをし て、東京大学が教科書、電子図書を作っています。 これも登録制ですけれども、無料で使うことができます。 あと有料ですが、アマゾン等の電子書籍やリーディング図書等、いろいろあると思いま す。 ということで最後に、図書館は本を楽しむ、つまりは、新しい世界に繋がるための入り 口だと思います。 知識を開き、知ることは、学びが、芸術が楽しいというかけ橋になって欲しいと思って います。 ご清聴ありがとうございました。 はい。齊藤様ありがとうございました。 なかなかまだ社会全体に理解されていない発達障がい、特に読み書き障がいディスレク シアの実態について詳しくお話いただきました。 ありがとうございます。 では続きまして、支援する立場の方からのお話を伺っていきます。 音訳ボランティアグループ「ありんこ」廣谷静枝様、廣谷さんお願いいたします。 【廣谷氏発表 02:23:43】 皆様こんにちは。 倉吉から参りました。 音訳ボランティアグループ「ありんこ」の代表の廣谷静枝と申します。 今日はこのような機会を与えていただいたことにとても感謝しております。 私たちの音訳ボランティアグループ「ありんこ」のきっかけと、今現在行っている様 子、これからの思いについて、皆さんにお話をさせていただきたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 私たち「ありんこ」の発足したきっかけについてであります。 倉吉市立図書館の朗読講座っていうのが、平成10年に行われました。 4回開催され、そのすべての講座を修了したものが、ぜひボランティアのグループを作っ てはどうかという、意見が出まして、アンケートを行いました。 その中に、20人の方が、よし、やってみようっていう方がいらっしゃいましたので、そ の20人の仲間とともに「ありんこ」が発足いたしました。 この「ありんこ」という名前ですけれども、ありんこのように小さな歩みですけれど も、小さな歩みをみんなで力を合わせて、前に進んでいこうという思いで名前をつけま した。 「ありんこ」の目的ですけれども、視覚障がい者のある方、の皆様のために何か、でき ることをしたいという思いでありました。 一番最初に、図書館の館長さんの思いがありまして、倉吉にあります「光の家」という ところで、月に1回、どうしたら、図書館がみんなで、楽しく利用できる図書館を目指す ことができるかという学習会を計画されまして、私たち「ありんこ」のメンバーもその 中に入らせていただきました。 最初に「ありんこ」が、朗読という言葉の通り、練習を始めたのは、元BSSアナウン サーでありました、目次紀世美(めつぎきよみ)先生に教えを乞いました。 それから、障がい者サービスについて、図書館についての、障がい者サービスについて は、元鳥取県立図書館長でありました、 高多彬臣(たかたよしとみ)先生に教えをいただきました。 いよいよ音訳の基本研修につきましては、元BSSアナウンサーの浜田妙子(はまだた えこ)先生から研修を受けました。 浜田妙子先生がその時に言われました、「とにかく、何かメンバーの中で、ここがおか しいなと思うようなことがあったら、その時に友情アドバイスを行いましょう」という 言葉をいただき、今も現在、みんなでその友情アドバイスを生かしながら活動を続けて おります。 今、「ありんこだより」を作成しておりますけれども、設立当初、今も水曜日というの が活動日になっております。 仕事をお持ちの方もいらっしゃいますので、昼の部と、夜の部に分かれて行っておりま す。 一番最初に録音をしたときのお話です。 旧図書館の3階、夜、メンバーが録音をしました。 とにかく、すべての会員の録音が終了するまで、マイクだけをまわして、みんな緊張し て終了するのを待っていました。 とても緊張して、もう喉がカラカラになるぐらい、終了したときにはほっとしたのを覚 えています。 そして、今現在、倉吉市立図書館は未来中心の交流プラザの中にありますので、とても 充実した録音室になっております。 現在の録音室とそれから、録音室の隣にありますボランティア交流室の様子です。 「ありんこだより」の内容につきましては、毎月、地域の情報、最新の暮らしの情報、 お薦め情報などを、「ありんこ」の各会員が持ち寄りまして、録音をしております。 図書の紹介、全国の点字図書館が作成した資料の紹介等は、図書館職員さんが選書をさ れ、録音しておられます。 録音時間は60分。 それをカセットテープとCDに作っております。 今使用しております、プレクストークの機械です。 「ありんこだより」が利用者に届くまでの様子です。 2カ月に1回編集会議を行っております。 吹き込みの作業をし、そして「ありんこ」の担当部分と、図書館さんの担当部分を結合 させ、編集したものを図書館へ送ります。 図書館さんは、利用者の皆さんに郵送で発送されます。 これまで「ありんこ」が活動してきました内容です。 「ありんこだより」の発行、20年以上経ちました。 中部地震がありました。 現在のコロナ禍の中、それでも一度も欠かすことなく、発行はできましたのは、倉吉市 立図書館さんと連携を図りながら進めてきたという成果だと思っております。 音訳図書の制作につきましては、図書館さんの方から依頼がありました。 今まで27冊。 そして、他の団体からの要望がありまして、「新編 倉吉市」の第3巻を、4年の歳月を かけて完成させました。 あと、図書館にあります対面朗読室では、対面音訳を行っております。 あと、リスナーさんとの交流につきましては、今、コロナ禍の中でなかなかできており ませんけれども、対面音訳をグループで出掛けまして、させていただいております。 今まで「ありんこ」は研修をすることが一番大事なことだなというふうに思っておりま したので、今日おいでになっておりますライトハウス遠藤さんにもお世話になりまし た。 BSSの浜田妙子先生。 今現在はサピエ図書館の音訳をしておられます、青木雅子さんが倉吉に在住ですので、 こちらの方の研修を受けさせていただいております。 著作権法改正と障がい者サービスについて、以前に、県立図書館の支援協力課長さんの 方からお話を伺ったことがあります。 私たちの活動が、今まで続けてこられたのは、利用してくださってる、ありんこのテー プを聞いてくださってる方の感謝の気持ちが届いたり、そして仲間がとても支え合って きたということが一番大きな力となっております。 これからも「ありんこ」は、まずは研修を、もう、このままずっと続けながら、もっと 仲間を増やしながら、続けていけたらなというふうに思います。 以上です。 聞いてくださって、ありがとうございました。 廣谷さん、ありがとうございました。 音訳活動、長年にわたってなされてきたご尽力、それから熱い思い、改めて敬意を表し たいと思います。 ありがとうございました。 では続きまして、情報提供施設の立場からお話を伺います。 鳥取県ライトハウス点字図書館、遠藤崇仁様です。 遠藤さんではよろしくお願いします。 【遠藤氏発表 02:34:00】 皆さんこんにちは。 紹介いただきました、鳥取県ライトハウス点字図書館の遠藤と申します。 私からは、まず鳥取県ライトハウスのご紹介をさせていただいて、そのあと、読書バリ アフリーについて、現在の活動内容と、今後の取り組みについてご報告させていただき ます。 まず、簡単に沿革をご紹介いたします。 昭和37年5月に、米子市皆生の山陰労災病院近くに盲人ホーム、マッサージをする場所と して発足しました。 昭和37年12月に、社会福祉法人鳥取県ライトハウスとして厚生大臣の許可を受けました。 昭和47年10月に、点字図書館、視覚障がい者情報提供施設を同じ場所に開設しました。 平成20年1月に、現在地、米子市皆生市民プール管理棟2階に移転しました。 平成30年3月に、鳥取県より、鳥取県視覚障がい者支援センターの業務を受託しました。 資料の右下に施設の全体写真があります。 鉄筋コンクリートの2階建ての建物があり、手前に看板があります。 黄色い看板の中に鳥取県ライトハウス、点字図書館、盲人ホームと、黒い字で縦書きさ れている看板です。 それでは、点字図書館の活動内容を簡単にご紹介します。 1番目は情報提供です。 点字図書や録音図書の製作と貸出を行っております。 全国の視覚障がい者情報提供施設と情報共有をして、他の施設が製作した点字図書や録 音図書の相互貸借を実施しています。 「とっとり県政だより」「県議会だより」「広報よなご」などの広報物の点訳、音訳、 配布をしています。 また来館された方への対面朗読を行っています。 2番目ですけれども、見えない、見えにくい方のためのリハビリテーションです。 安全に歩くために、白杖の持ち方振り方、道路の歩き方などをお伝えする歩行訓練を行 っています。 また点字の習得訓練も行っています。 パソコン等情報機器の講習会も行っております。 現在、音声で読み上げるパソコンやiPhoneなどのスマートフォンを使用する方法 などをお伝えしています。 これらのリハビリテーションは、希望された方のご要望に合わせて行っています。 三つ目です。 生活支援です。 生活についてのいろいろな相談や、便利な道具の紹介などを行っております。 この相談支援窓口を県内3ヶ所に設置しています。 鳥取県視覚障がい者支援センターが、米子市皆生の点字図書館内にあります。 鳥取県視覚障がい者東部支援センターが、鳥取市さざんか会館の4階にあります。 鳥取県視覚障がい者中部支援センターが、倉吉市パープルビルの4階にあります。 4番目の活動、普及・啓発です。 視覚障がい者やライトハウスについて知ってもらうため、点字図書館の見学や学校等へ の出前講座を実施しています。 近所の小学生にライトハウスに来ていただいて、点字体験やアイマスクをしての歩行体 験。 当事者の方のお話を聞いてもらっています。 米子や境港の高校に、行くこともあります。 また視覚障がい者が住みよい町になるように、地域の人達への協力依頼をしています。 1例として、地域の民生委員の方にライトハウスを紹介して、多くの人にライトハウス を知ってもらうような取り組みを行っています。 続きまして、現在読書バリアフリーの取り組み、どういうことどういったことを行った かをご報告します。 これまでの実績です。 1番目は、ICT機器を普及するための講習会を行いました。 録音図書はスマートフォンやタブレット、パソコンで利用することができるため、IC T機器を便利に使ってもらうための講習会を行っています。 対象は視覚障がい者等の当事者の方に、iPhoneの動作を読み上げる、ボイスオー バーという機能、音声パソコン、タブレット機器についての座談会などを、現在2ヶ月 に1回程度行っています。 8月6日に、鳥取市さざんか会館で、当事者4名とボランティア3名で開催しました。 また、10月8日に、同じく鳥取市さざんか会館で、当事者4名とボランティア3名で行っ ています。 2番目は、点訳・音訳ボランティア養成講習会を実施しています。 点字の図書を作っていただく、点訳ボランティア。 録音図書を作っていただく、音訳ボランティアを養成するための講習会です。 今年度は鳥取市で行っています。 期間は7月14日から12月8日までの全16回の講習会で、受講者は音訳が9名、点訳は4名の 方に参加していただいています。 来年度は中部地区で行う予定です。 昨年修了された方には、ボランティアグループに属していただいたり、個人の方でボラ ンティアとして活動していただいています。 3番目ですが、録音図書の再生機の使い方がわかる人を増やす目的で、録音図書再生機 プレクストークの使い方講習会を行いました。 参加されたのは、公共図書館職員の方とボランティアさんです。 9月24日に、米子コンベンションセンターで、図書館職員が8名、ボランティアが7名参 加されました。 10月8日に、倉吉未来中心で、図書館職員2名、ボランティア6名参加されました。 10月18日に、とりぎん文化会館で、図書館職員9名、ボランティアさんが1名参加されま した。 合計26名と資料では記載していますが、合計33名の間違いです。 内訳は図書館職員の方19名。 ボランティアさん14名が参加いただきました。 このプレクストークの無料貸出をライトハウスでは行っておりますので、半年をめどに お貸しするということにしております。 またご希望があれば、ご自宅に伺って、操作方法をお伝えしたりすることもできますの で、希望される方は、連絡をいただければありがたいなと思います。 4番目です。 点訳・音訳ボランティアスキルアップ研修会を行いました。 7月8日に、中国・四国点字図書館の点字・音訳ボランティア講習会がオンライン開催さ れました。 中部・西部へ受講を希望されたボランティアさん38名の参加がありました。 別の研修会ですけれども、専門音訳講習会 処理の基礎コースと、英語コースが日本ラ イトハウス情報文化センターの主催で開催されました。 こちらのボランティアさん2名の参加がありました。 5番目です。 県内の公共図書館を訪問いたしました。 東部が8館、中部が6館、西部は9館の全23館です。 読書バリアフリーを担当する職員の着任挨拶と、読書が困難な方の読書環境の整備につ いての情報・意見交換、今後の取り組みへの協力依頼を行いました。 6番目です。 マルチメディアデイジーの活用についての検討を行いました。 6月1日に、県立図書館や県障がい福祉課など関係機関で、マルチメディアデイジーの活 用方法について、情報・意見交換を行いました。 また8月18日に、鳥取県立白兎養護学校訪問し、特別支援学校における図書活動や、マ ルチメディアデイジーの活用方法等を、情報・意見交換をしました。 現在依頼をいただいたマルチメディアデイジー1タイトルを作成中で、12月中に完成予 定となっております。 7番目です。 地元出版社との意見交換を行いました。 テキストデータの利用方法を説明させていただいて、提供についての情報・意見交換を しましたが、現在出版不況と言われてい て、なかなか地方の出版社だけでは対応が難しいということがわかり、これは国なりの いっそうの支援が必要だと思っております。 8番目です。 ボランティア活動の状況把握を行いました。 県内の点訳・音訳ボランティアグループさんに、スキルアップ研修会について、どのよ うな講習会を希望されるかなど、情報・意見交換を行いました。 県外で長年音訳ボランティアに従事している方に、今後の情報交換、取り組み連携等に ついて依頼しました。 先ほど、ありんこさんの発表で出ていた青木さん、ですね、一緒にお話をさせていただ きました。 最後に今年度の取り組みの予定についてです。 1番目は、点訳・音訳ボランティアスキルアップ研修会を行います。 点訳スキルアップ講習会を12月10日に西部地区で開催し、他に東部と中部地区で開催予 定です。 音訳スキルアップ講習会を1月12日東部地区、13日中部地区、14日西部地区で視覚障が い者当事者のフリーアナウンサーから実技指導してもらう予定です。 これについてはまた参加希望を募りまして、各地のボランティアさんにぜひ参加してい ただきたいと思っております。 また、デジタル録音の研修会を予定しています。 これは録音図書をパソコンを使って制作するための講習会を企画しています。 これの2番目です。 録音図書再生機、プレクストークの使い方講習会を予定しています。 今までも講習会を行っていましたが、新たに使用してみたいという方がいらっしゃるか もしれませんので、当事者の方向けに、東部・中部・西部で開催予定です。 3番目です。 発達障がいをお持ちの方に向けた、マルチメディアデイジー視聴会を予定しています。 自閉症協会さんと録音図書普及に向けての情報・意見交換を行ったところ、発達障がい 者当事者の方、保護者の方向けに、実際マルチメディアデイジーに触れていただこうと いうことで、視聴会を開催予定です。 以上で、点字図書館の活動内容と、今年度の読書バリアフリーの取り組みについて報告 させていただきました。 今後も関係機関と協力して、進めていきたいと思っております。 ご清聴ありがとうございました。 遠藤さん、ありがとうございました。 点字図書館と聞くと、まだまだ点字図書だけを貸出しているんじゃないかと誤解してい る方も多いんですけれども、いろんな音訳も関わっておられますし、様々な事業をなさ れているっていうことを、皆さんに知っていただくいい機会になったんじゃないかな、 というふうに思いました。 ありがとうございます。 それでは限られた時間にはなってしまいましたけれども、時間の許す限り、皆様からの ご質問にお答えしていきたいと思います。 では、司会の方の方で質問読み上げていただいてよろしいですか? 今ちょっと、座席の準備の関係で時間がかかっているかと思いますが、はい、少々お待 ちください。 【質疑応答・ディスカッション・まとめ 02:49:07】 お待たせいたしました。 それでは、宇野先生。 Zoomでお寄せいただいた質問なのですが。 よろしいでしょうか。 はい。お願いします。 特別支援学校司書です。 講演の中で、読書支援コーディネーターを作り、全体に広げていくというお話がありま したが、その条件としてあげられる項目のようなものがあれば、教えていただきたいで す、というご質問です。 これは私に対する質問ですね。 はい。わかりました。 項目というか求められることというのは、まずはそれぞれの障がいに対する、アセスメ ントですね、発達障がいのことも含めてですね、どのような状態にどのようなニーズが 必要なのかっていうことをきちんと評価できる力、それから、その子に対してどのよう な図書が適切なのかということを、マッチングさせていく力、そしてそのマッチしたよ うな媒体があったら、それをしっかり支援していく、その子がしっかり読めるようにな るまでの環境を整えていく、そのようなことが支援できる力っていうのがコーディネー ターには求められていくのかな、というふうに思います。 こんな感じでよろしいでしょうか。 はい。次の質問をお願いします。 では、続いての質問です。 高齢になって、少し新聞などの文字が見えづらくなってきたのですが、まず何をすれ ば、社会の情報と繋がっていけるのか、アドバイスをお願いします、ということです。 いや、これ、当事者として、例えば大道さん、いかがでしょうか。 なにかアドバイスいただけますでしょうか。 大道と申します。 そうですね、いろいろな入手の仕方があると思います。 テレビやラジオや、それからパソコン等がありますけれども、あと、私はやはり、点字 を強調したわけですけれども、これはなかなか難しいことであります。 従いまして、情報を得るということになると、今、AIスピーカーというのもありまし て私はこれも重宝して使っておるわけですけども、このAIスピーカーにあって、毎日 声優さんが変わって毎日新聞を読み上げてくれたり、それから朝日新聞であれば、「朝 日新聞アルキキ」といったもので情報を収集できます。 だから、そのパソコンが使いにくいとか点字が使いにくいとかと言う方は、こうしたい わゆるAIスピーカーをどんどん使ってもらって、そうした情報を入手されたらいいの ではないかと思います。 そして、このことに関しては、ライトハウス全面的にいろいろとサポートしていただい ております。 こういったことを知らない人もたくさんあると思います。 ライトハウスはこういうことやってるんだということも、もしみんなに周知してもらっ てそして、便利な機械があるわけですから、そうしたものをできるだけ活用して、自分 が入手しやすい物を選択していただければいいんじゃないかと思いますけど、よろしい でしょうか。 ありがとうございます。 ライトハウス点字図書館にまずは連絡してみて、いろいろ聞いてみるっていうことも大 切っていうことですよね。 はい。ありがとうございました。 ではあと一問だけちょっと時間の関係で、間さん、あと一問お願いします。 遠藤さんへのご質問です。 これまで点字図書や音訳図書の充実に努めてこられたということですが、今後、弱視者 のための拡大写本や、その他の読書障がい者のために電子データの充実に取り組んでい くことも大事だと思うのですが、いかがでしょうか。 遠藤さん、お願いいたします。 そうですね、ライトハウスでは今、テキスト化のボランティアさんが2名ぐらいしかい らっしゃいません。 このテキストをしっかり作ることによってですね、合成音声で図書を読み上げるテキス トデイジーを作ったり、そのデータを利用して拡大写本を作ったりということができる と思いますので、点訳・音訳ボランティアさん以外の養成もですね、こういったテキス トデータを作るボランティアさん、こういった方もしっかり養成していかなくてはいけ ないなと思っております。 今後の課題だと思っております。 すいません。 以上です。 はい。ありがとうございました。 他にもおそらく質問をお寄せいただいた方いらっしゃるかと思います。 ちょっとすいません、時間の関係で、質疑応答はこれにて終了させていただきます。 申し訳ありません。 ありがとうございました。 では最後にですね、まとめをそれぞれから伺いたいと思います。 大変恐縮なんですが、お一人30秒から1分でおまとめいただけるとありがたいと思いま す。 今、県民の皆様にですね、障がいのある方に対して読書バリアフリーを推進していきた い。 そのために、それぞれの方から県民の皆さまに、お伝えしたいこと、30秒から1分でお 願いいたします。 では、大道さんからお願いいたします。 大道です。 2点ほど申し上げます。 まず1点ですけども、このデイジー図書によって図書を楽しむ、図書の喜び、図書の文 化を知らない人がたくさんいると思います。 従いましてこのデイジー図書で、こんな図書が楽しめるんだ、聞けるんだということ を、県民の読みづらい人、読みにくい人に周知していただきたいと思います。 もう1点ですけども、やはり、このライトハウスで製作された点字図書。 「声の友」でもって、いろいろと紹介してもらってますけども、これをできるだけ多く の方に周知していただいて、図書の楽しみ、図書の喜びを味わっていただきたいと思い ます。 ありがとうございました。 はい。ありがとうございました。 では続きまして、齊藤さんお願いできますか。 はい。 今日はありがとうございました。 私たちは、発達障がいというところで、本が読めないというよりは読みにくいっていう ところを、中心に、話をさせていただきました。ただ本はとても好きです、読んでもら うの大好きです。 そこからまた発展させて、次の翼を大きく広げるということができます。 なので、ぜひ読み聞かせの機会とか、そういって本に触れ合う機会をたくさん作ってい ただきたいなと思っています。あとマルチメディアデイジーがもっと本当に学校に広ま っていくことを願っています。 以上です。 ありがとうございました。 はい。 ありがとうございました。 では続きまして廣谷様、お願いいたします。 はい。 「ありんこ」として、これからも、中身の充実した「ありんこだより」の作成と、音訳 本、私たちが今、製作しておりますのは郷土作家さんの音訳本なんですけれども、早 く、作成をして、皆様の元にお届けできたらなというふうに思っております。 以上です。 ありがとうございます。 はい。引き続きよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。 では続きまして、遠藤さん、お願いできますか。 これまでライトハウス点字図書館では、見えない、見えにくい方に特化した活動を展開 していましたが、この読書バリアフリー法の成立を機に、見えない、見えにくい方はも とより、肢体不自由の方、発達障がいの方など、幅広い読書困難者の方に、活字文化を 広げるために努めていきたいと思います。 点字図書館では、今年度を読書バリアフリー元年と位置付けています。 これまで点字図書館はなかなか県民の方には知っていただけていないと思っておりまし たが、これも機に、我々もより知っていただくように努力しますので、皆様方もお気軽 にぜひお声をかけていただければと思います。 本日はどうもありがとうございました。 ありがとうございました。 では最後に、福市様、お願いできますか。 はい。 本日いろいろお伝えしました。十分とはいえないかもしれませんけれども、図書館は障 がいに配慮したいろいろな資料を持っています。また、いろんなサービスを行っており ます。 市町村立図書館についても、この1、2年で自力でデイジー図書を貸し出しをするという ような図書館も増えてきております。 徐々に整備が進みつつあると思います。 皆さんがより身近に感じてもらえるような読書環境の整備を進めていきたいと思いま す。 読書環境の充実も必要なんですが、先ほども申しましたが、図書館がこのようなサー ビスを行っているということ自体が、まだまだ知られていないのが現状です。 我々職員も十分にこれからPRを続けていきますが、これらの資料がもっと活用される ように、この場におられる皆さんもそうなんですけれども、皆様の周りの方にも、図書 館のサービスについて、お伝えいただくというようなことで、お力をお貸しいただけれ ばと思います。 我々も、サービスを充実しながら、この読書バリアフリーの取り組みが停滞しないよう に、皆様と連携して、本日もいろいろお話をいただきましたけれども、情報をいただき ながら、取り組んでいきたいと思います。 本日はありがとうございました。 ありがとうございました。 今の5人の方のお話を伺っていて、最後に私がキーワードとして二つ挙げたいと思いま す。 一つは、「伝え合う」。 もう一つは、やはり「つながる」っていうことだと思います。 齊藤さんのお話にありましたけれども、読み聞かせを集団ではなくて一対一でやっても らえないか、っていうお話がありました。 これ視覚障がい者の世界では、図書館での対面朗読っていうのは、もうすでに一対一で 行われているわけです。 ですので、こういうようなことも、ひょっとして、今後検討にのぼっていくんじゃない かなというふうに思うんです。 でもそれも、視覚障がい者の世界で対面朗読がもうかなり当たり前のようにみんな知っ ているサービスだっていうことも、多分伝わっていなかったからかなっていう気もしま す。 ですので、今日のお話も含めてですね、今、福市さんのお話にありましたけれども、行 政からの発信だけではなく、お互いに今日知ったこと、それからこれから知っていくこ とについてもですね、きちんと周りの人に伝え合うっていうことが、大事なんじゃない かなっていうふうに感じました。 それから、遠藤さんの図書館のサービスもそうですけれども、とにかく片一方でサービ スが行われてる、で、それは知らないところで、ニーズを持っている障がい者がいる、 ここが繋がらなければ、どうしようもならないわけですので、やはり最終的には、その サービスとそれを求める人、繋がる繋げていく、こういうことが、これからの、鳥取県 の共生社会にとってですね、とっても大事なことなんじゃないかなというふうに、感じ ました。 はい。 80分という時間でしたけれども、皆さんから貴重なお話を伺うことができました。 今日は本当にありがとうございました。 パネリストの皆様、コーディネーターをお務めいただいた宇野先生、本当にありがとう ございました。 本日お受けできなかった会場及びZoom視聴者の方の質問につきましては、後日、ホーム ページ上で回答させていただきます。 それでは、お礼の気持ちを込めまして、パネリストの皆様とコーディネーターをお務め いただいた宇野先生に大きな拍手をお願いいたします。 本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。 皆様、最後までご参加いただきまして、ありがとうございました。 最後に、アンケートのお願いです。 本日の資料の中に、アンケート用紙を入れておりますので、ご協力をお願いいたしま す。 また、代筆の必要な方は、スタッフが参りますので、挙手でお知らせください。 Zoomでご参加の皆様にも電子アンケートをお送りいたしますので、ご協力をお願いいた します。 それでは以上をもちまして、本日のシンポジウムを閉会いたします。 会場前では、視覚障がい者等に配慮した資料や機器などを展示しております。 お帰りの際に、ぜひお立ち寄りください。 皆様、本日は誠にありがとうございました。 お気をつけてお帰りください。 おわり